さまざまなジャンルで活躍している「あの人」にフィーチャー。今、向き合っていることや日々の暮らしなどについて語っていただきます。 インタビューの記事はこちらもチェック
2023.03.20
宮沢氷魚さんインタビュー「生々しさにこだわった作品。エゴイストという言葉の捉え方が変わりました」
じぇーん すー/1973年、東京都生まれ。東京育ちの生粋の日本人。TBSラジオ「ジェーン・スー 生活は踊る」(月~木曜11:00~13:00放送)、ポッドキャスト番組TBSラジオ「ジェーン・スーと堀井美香の『OVER THE SUN』」(毎週金曜17:00配信)などでパーソナリティとして活躍。『貴様いつまで女子でいるつもりだ問題』(幻冬舎)で第31回講談社エッセイ賞を受賞。テレビドラマ化された『生きるとか死ぬとか父親とか』(新潮社)ほか、著書多数。 Twitter
社会全体が
お疲れムードの今だから、
傷ついた友達の背中を
さするような気持ちで書きました
ラジオパーソナリティとしても大活躍、オトナ女子を中心に絶大な人気のジェーン・スーさん。
「いつもふざけてばかりの友達が、今回は本当に傷ついているから、とりあえず会って話を聞こう。背中をさすってあげよう。そんな気持ちで書きました」。
そう話す最新刊『おつかれ、今日の私。』を読むと、どこかのカフェで友達とおしゃべりして慰められたような感覚になりました。
それまでとは明らかに書き方を変えているというスーさんは、執筆を始めて10年。ときに自虐的・自嘲的にユーモアたっぷりに表現してきた持ち味がはばかられるムードを感じた理由は、ここ数年の時代の強度の変化だといいます。
「友達と話していても、SNSを見ていても、リスナーの反応も、書店に並ぶ本のタイトルも……社会全体が傷つきやすく、自分の心の動きに繊細になっている。そういうムードが押し寄せたことで、ある種の余白がなくなり、それにより人々はまた疲れている。さらに経済や社会状況、世界情勢も不安定。とてもじゃないけど、『頑張って』『元気出して』とハッパをかけるムードじゃないなと」
だれもが疲れきった社会では、「お疲れさま」と声をかけ合うこともできなくなるから「まずは休んでもらわないと」と話すスーさん自身、今年の課題は休むこと。
とはいえラジオの帯番組、ほかに配信番組が週2本、エッセイ執筆は連載だけでも7本と大忙し。
「何も考えずにやってきたら、想定外に忙しすぎる状況になってしまって。仕事のしかたを見直して、稼ぎが減ってもいいから、まずは休んで疲れを取りたいですね」
スーさん流の〈ご自愛〉方法は、ちょっといいバスソルトを入れたお風呂につかること。ここぞというときはマッサージやネイルサロンへ。さらに手軽に自己肯定感を上げる方法も押さえています。
「SNS動画で自分と同じ世代のセレブ然とはしていない女性が、めちゃめちゃ楽しそうにしているのを見るとテンション上がるんです! 〈ていねいな暮らし〉をしている人は、自分の欠損部分が強調されるから見ない。私なんて毎日、肉と野菜を炒めて、味つけは塩、こしょうか白だしだけ。なんなら鍋から食べますから(笑)」
湯ぶねにしっかりつかって疲れを癒やすという、スーさんのお気に入りの入浴剤は無着色・無香料のバブ。「ドラッグストアで見つけてなんとなく買ったのですが、むちゃくちゃいい! 無香料なので好きなアロマオイルをたらして楽しめます。シャキッとしたいときはユーカリやペパーミント、気分を上げたいときはベルガモットで優雅な気持ちになれます」。
詳しくはこちら
つい頑張りすぎてしまう人、心が疲れている人、傷ついているあなたに読んでほしいエッセイ集。コロナ禍にWEBマガジン「夜リラタイム」で連載していた48編を収録。一日の終わりに「よく頑張ったね、今日もおつかれさま」とねぎらいの言葉をかけてもらっているような気分になれる一冊。
ジェーン・スー/1540円/マガジンハウス
(『オレンジページ』2023年3月17日号より)
撮影/天日恵美子 取材・文/高丸昌子 デザイン/広瀬 匡(FEZ) 撮影協力/本屋B&B
・2023年2月現在の情報です。・価格は、特に記載のない限り消費税込みの価格です。改定される場合もありますので、ご了承ください。
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