2021.12.06
入社25年(つまり四半世紀)以上のベテラン料理編集者3人が「うちごはん」について気ままに、赤裸々に語るリレー連載。個人的好み全開のオリジナルレシピのおまけつき。
この一年半ほどの情勢に加え、高齢になったことで、外食の機会がなくなった両親。そのため、実家に帰ったときは、普段食卓にのぼらないような、お店風の料理を作るようにしています。レシピを考えるのは楽しいものの、良いアイディアが浮かばずに、悩むことも。そんなときは両親に「食べたいもの募集中」とメールを送り、ヒントをもらうようにしています。
先日の父からのリクエストは「イタリアンの海鮮スパゲティ」。「この前も『いかナポリタン』を作ったなぁ」と思いながら(父は新潟県の日本海に面した町で生まれ育ったので、魚介類が大の好物。加えて、私と同様に無類の「麺食い」です)、シーフードミックスや、野菜、トマト缶などを買って実家へ。
いつものように、具を炒めてソースを作って、別鍋でスパゲティをゆでて、と思っていたところ、母が私の「お持ち帰り用総菜」を製作中(本当にありがたいです)で、コンロが一口しか空いていないという事態に。そこで急遽、フライパンひとつでできる、「ワンパン・スパゲティ」の手法を取ることに。
この作り方は、ゆで鍋いらずでできる手軽さに加え、フライパンごと食卓に出すことであつあつが楽しめることがポイント。さらに、スパゲティのでんぷん質でソースにほどよいとろみがついて、味がしっかりとからむというメリットもあり! 具だくさんで、魚介のうまみがしっかりとしみこんだスパゲティに、父も「おお、こりゃ豪華だねぇ。レストランみたいだなぁ」と喜んで食べてくれました。
今回のレシピの応用で、パリッとするまで火を通し、「おこげ」を作ればパエリア風に。スパゲティをショートパスタに変え、チーズをのせて蒸し焼きにすればグラタン風にもなります。アレンジがいろいろと広がるので、また連載の中で、披露できたらと思います。
フライパンの口径よりスパゲティが長いとき、半分に折ってもいいのですが、せっかくのロングパスタを「長いまま使いたい」と、編み出した技?がこちら。スパゲティを束ねて持ち、先端をフライパンの底に押し当てながら、じわじわと沈めるように入れていけばOK!
コンロが渋滞していたもうひとつの理由が、野菜をあまり食べたがらない父のために「白菜のクリーム煮」を仕込んでいたため。作り方は簡単で、ベーコン、にんにくとしょうがのみじん切りをバターで炒めてから白菜のしんの部分、生しいたけを加え、かぶるくらいの水を加えて15分ほど煮ます。白菜の葉を加え、さらに7~8分煮てから、豆乳を加えてひと煮立ちさせ、塩糀(または塩)、こしょう各適宜で調味します。体が温まって、これからの季節におすすめです。
オレぺのレシピを世に送り出しつづけているベテラン料理編集者4人が、これまで出会ったレシピの中から好きなもの、忘れられないものを自ら作って、撮って、語ります。
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