
2017.02.14
片づけがブームとなって久しいですが、いざ片づけをはじめてみると必ずぶち当たる壁が、「大好きなものもどんどん捨てなきゃいけないの?」ということ。
たとえば洋服が好きな人が、クローゼットにぎっしり洋服があって、どれも大事なものだったとします。それが、その人にとってふえてしまうもので、捨てられないものだったら、「捨てなくてもいい」と文筆家の広瀬裕子さんはいいます。
「そのとき、大事にしているのは、だれかの意見ではなく、あくまでも自分の感覚です。自分で感じたことが重要なのです」
広瀬さん自身は本とティーカップだけは「どうしても減らせない」といいます。あるときから、このふたつは「ふえてしまうもの」ととらえ、「整理しきれなくていい」と思うことにしているそう。そのため本は、本棚に入れるということをやめ、クリアボックスに入れるか床や椅子に積み重ねるなどして、日々楽しめる状況に。
「わたしにとって、本は、泉のようなものなのです。それは、ときにわたしをうるおしてくれます。そういうものは、数では計れない」。
だから、あるときから「本を減らさなくては……」と考えることをやめたといいます。
もうひとつふえてしまうものは、白いティーカップ。長年愛用しているものから最近手にしたものまでさまざまあるそう。
これは、日常のなかで特に大事にしているティータイムの時間に使う大事なツール。そのため、カップがふえてしまうことも「いい」としているそう。
「大切なものは、〈多い〉〈少ない〉では割り切れない。人には人の数だけ、手にする理由と残す理由があります。減らせないものもあります。それは、その人を形づくっていく」
これを心に刻んでおけば、自分にとって本当に大切なものは残っていきますし、必要でなくなったときには手放す決心がつくものなのかもしれません。
撮影/加藤新作 文/編集部・井上
『手にするもの しないもの 残すもの 残さないもの』より)
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