
2016.01.31
すっきり大掃除をして新年を迎えたはずなのに、1ヶ月もたつと家の中はものが片づかない混沌とした状態に……というかたも多いはず。そんな家の散らかり具合が気になるあなた、禅仏教の観点からそうじや片づけを考えてみませんか?
「禅? 仏教に興味ない~」なんて言わないで! 宗教に興味はなくとも、むだなものが一切なく、一点のちりもないほど掃き清められた禅寺の様子に心を洗われたことがあるかたは多いはず。かのスティーブ・ジョブスが禅から多大な影響を受けていた話は有名ですが、今や世界中から注目されている日本の禅(Zen)。ちょっと目を向けてみても損はありませんよ!
分かりやすく言うと禅仏教とは、自己の生活を整える実践を通して、知らないうちに心も整っていく生き方(考え方と実践)のこと。「生活を整えることで、心も整う」と聞くと、少し身近に感じられませんか?
この禅仏教の中でも重視される作務(そうじや片づけ)について、禅僧の吉村昇洋さんが実生活で役立つように紹介しているのが『禅に学ぶくらしの整え方』(オレンジページ刊)。そうじや片づけ、料理などの日常の雑務を禅ではどう考えているのか? 本書より少しご紹介しますね。
「そうじは時間を決めてやる」
何時から何時まではそうじをすると決めて、それ以外のことは一切しない。時間が来たら、まだ途中でもやめる。できなかった分は明日に回せばいいと考えます。
これは吉村さんが修行をしていた永平寺でも行っている方法だそう。時間を決めると負担が少なくてすむし、途中でやめれば「あともう少しきれいにしたい」とモチベーションが上がることも。今日はテレビまわり、明日は本棚などと、時間と場所を決めてやるのもおすすめです。ちなみに吉村さんが決めているそうじ時間は10分。たった10分でも、毎日続けていれば汚れもたまらず、きれいが保てるそうです。
「ものを買うのは、2つ捨てたら1つ」
ものを確実に減らしていきたいなら、この「2分の1の法則」を自分に課して。捨てることを前提にした方がいいので、「1つ買ったら」ではなく、「2つ捨てたら」にするのがポイント。
永平寺の修行僧の私物は行李(こうり)一つ。それだけで生活していると、いろいろなものが本当は必要ないことに気づくそう。修行僧って究極のミニマリストですね。そこまではいかなくても「2分の1の法則」を心に留めておけば、ものがあふれた家からは卒業できそうですね。
「料理するときは作業スペースを広く確保する」
そうすると作業しやすいだけでなく、心の余裕も出て、次にやることの見通しも立てやすく、作業効率がよくなります。
そのためには、生ゴミがでるような食材を初めに全部切ってしまう、調理中のすき間時間にこまめに洗いものをするなど「調理しながら片づけてしまう」ことが大切。こうすれば、料理ができ上がったときに洗いものが最小限になって、後片づけもラクチンです。
いかがですか? このむだがなく、シンプルで合理的な考え方。自宅を禅寺のように整えるのは難しそうですが、考え方を取り入れるだけでもくらしが軽やかになりそうです。
「片づかない部屋と、それでイライラしてしまう毎日にはもううんざり!」と思ったら、禅的シンプルライフをぜひご参考に♪
(編集部・狩野)
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