close

レシピ検索 レシピ検索
どうする?どうなる?老後の4K

自宅介護に限界が。認知症の母に施設に入ってもらいたいけれど……【平野ノラさんが回答/老後の4K】

2023.06.15

超高齢社会を迎え、「人生100年時代」といわれる現代。
だからこそ、考えだしたら不安でたまらない、家族や自分の老後の生活。
各分野のスペシャリストが、そんなあなたの不安にそっと寄り添います。

今回のお悩み/介護

施設への入所をいやがる認知症の母。
どうやって説得すれば?

80歳になる認知症の母を自宅で介護しています。昨年、母が要介護3となり、私のほうも体力的・精神的に自宅介護の限界を感じはじめたため、施設への入所を決めました。ところが、いよいよ施設に入る段階になって母が入所を拒否。「聞いてない」「見捨てられた」「私はじゃま者なんだ」とパニックになり、家族に暴言を吐いたりします。もちろん施設への入所に関しては、家族やケアマネジャー、施設の職員が何度か説明していますが、どうやら覚えていない様子。このまま強制的に施設へ入所させていいものか、悩んでいます。
(55歳・女性)

平野ノラさんの回答

愛情を伝えること、施設での「楽しみ」を見いだしてもらうことに全力を注ぎましょう。

ふきだし
お悩み回答者

平野ノラさん

介護の問題というのは、正解がないだけにむずかしいですよね……。施設に入所したくないお母さまと、介護に限界を感じている相談者のかた。双方の気持ちは痛いほどよくわかります。ただ、「話してもわかってくれない」とあきらめてしまうのではなく、できるかぎりお母さまの不安に寄り添ってあげることが大事なのかなと思います。

だれだって新しい環境に身を置くのは不安ですから、認知症のかたであればなおさらのこと。決して「見放した」わけではなく、お母さまのことをだれよりも思っていること、より安心・安全なケアを受けるための入所であること、入所後も頻繁に会いに行くことを根気強く伝えてみてください。「一人じゃないんだよ」「いつでも帰ってきていいんだよ」と、どこにいても家族の愛情を感じてもらえるように。

まずはショートステイ※1などを利用して、施設の雰囲気に慣れてもらうのがいいかもしれません。大切なのは、そこでひとつでも多くお母さまが楽しめる要素を見つけてあげること。たとえば、同世代の人や家族以外の人と交流できるとか、趣味のイベントがあるとか。ご本人が「楽しい」と思うときが一瞬でもあれば、状況はまったく違ってくるはず。「行ってみたら意外と楽しかった」ってことだれでもありますよね? もちろん無理強いはできませんが、一度「エイッ」と覚悟を決めて、行動に踏み出す勇気も必要なんじゃないかなと思います。

※1 キーワード:ショートステイ(短期入所生活介護)
短期間施設に宿泊し、日常生活の介護を受けることができるサービスのこと。介護保険が適用されるショートステイを利用する場合、65歳以上の「要支援」「要介護」認定された人が対象となる。

平野ノラさん
芸人/タレント。1978年、東京都生まれ。2014年「バブリー芸人」としてブレイクし、さまざまなメディアで活躍中。21 年に長女を出産。著書に『部屋を片づけたら人生のミラーボールが輝きだした。』(KADOKAWA)がある。YouTubeでは、片づけをテーマにした動画が大人気。
今村翔吾さんの回答を見る
「老後の4K」のお悩みをすべて見る

『オレンジページ』2023年5月17日号より)

取材・文/太田順子 イラスト/松元まり子

関連タグでほかの記事を見る

SHARE

ARCHIVESこのカテゴリの他の記事

TOPICSあなたにオススメの記事

記事検索

SPECIAL TOPICS


RECIPE RANKING 人気のレシピ

PRESENT プレゼント

応募期間 
4/30~5/20

ロゼット洗顔パスタ・hadatore ピールマスク 【メンバーズ限定プレゼント】

  • #美容

Check!