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どうする?どうなる?老後の4K

「庭に知らない男の人が立っている」と認知症の母親が言いだし困っています【石塚元章さんが回答/老後の4K】

2024.05.19

超高齢社会を迎え、「人生100年時代」といわれる現代。
だからこそ、考えだしたら不安でたまらない、家族や自分の老後の生活。
各分野のスペシャリストが、そんなあなたの不安にそっと寄り添います。

今回のお悩み/介護

認知症の母親の「妄想話」に、どう対処すればいい?

同居する認知症の母の介護をしています。半年くらい前から、「冷蔵庫の中の料理を食べられた」「看護師が私の悪口を言っている」「庭に知らない男の人が立っている」など、妄想による作り話をよくするようになりました。「隣の〇〇さんが泥棒に入ろうとしている」など、具体的な名前を出してくることもあり、かなり困っています。そうした話が認知症によるものだとはわかっていますが、何度も繰り返すのでいいかげんうんざり……。否定も肯定もできず、困っています。
(54歳・女性)

石塚元章さんの回答

否定も肯定もせずに、まずは受け入れてみる。そこから会話を始めてみては?

ふきだし
お悩み回答者

石塚元章さん

認知症に関する医学的な知識がないので、お役に立てるかわかりませんが……。まず、認知症のお母さまのことを、「困った病気にかかってしまった人」としてではなく、あくまで「一人の人」として接するのがいいのかなと思います。お母さまの気持ちを尊重する姿勢を忘れないようにする。
 
そのうえで、「認知症だから」「そうでないから」というくくりをはずしてお話しすると、コミュニケーションが円滑だったり、他人と信頼関係を築くのが上手な人というのは、会話するときに、絶対に「否定」から入らないんですよね。やっぱり、どんな人でも否定されるとおもしろくないじゃないですか。たとえ間違ったことを言っていたとしても、イヤな気持ちになりますし、プライドも自尊心も傷つきますよね。

「否定しない」とは、言い方を変えれば、「相手を受け入れる」ということ。お母さまがおっしゃっていることが、妄想による作り話 でも、まずは「そうなんだ」「そんなことがあったんだね」と、いったん受け入れてみる。話に耳を傾けたうえで、間違っていることであれば、「これはこういうことなんだよ」とやさしく伝えてみてはどうでしょう? 「それは違うよ!」と、頭ごなしに否定するよりも、うまくいくケースが増える気がします。

「否定も肯定もできなくて困っている」とのことですが、僕の回答としては、「どちらもせずに、まずは受け入れる」ということになりますでしょうか。

※妄想による作り話
認知症患者が事実でないことを現実に起きたかのように信じ込んでしまうこと。認知症の人は、認知機能や記憶力が低下していることに不安を感じ、その不安を解消するために、作り話(物が見つからないのは泥棒に取られたからだ、など)を現実だと思い込んでいることが多いという。

石塚元章さん
CBC特別解説委員。1957年、愛知県生まれ。81年、中部日本放送(CBC)入社。放送記者として活躍後、JNN海外特派員、ニュースキャスターなどを歴任。現在、情報番組「ゴゴスマ~GOGO!Smile!~」(TBS系)、「石塚元章ニュースマン!!」(CBCラジオ)などに出演中。

取材・文/太田順子 イラスト/松元まり子

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