料理編集者・山田の「ちくきゅうサンド＆ツナトマサンド」レシピ

2021.05.03

入社25年（つまり四半世紀）以上のベテラン料理編集者3人が「うちごはん」について気ままに、赤裸々に語るリレー連載。個人的好み全開のオリジナルレシピのおまけつき。

vol.30

入社27年目　計量が苦手な山田の場合
『ちくきゅうサンド＆ツナトマサンド』

基本的には米好き、うどん（麺）好きなもので、パンを食べる機会って、実はそれほどありません。パンが嫌いなわけじゃないけれど、朝起きて、冷凍ご飯の在庫がないことに気づいたら、鍋を火にかけ、ご飯を炊こうと思ってしまうたち。ちょっと多めに炊いて、おむすびをにぎり、お弁当を作っておくと、お昼がまた楽しみなんですよ、これが……。

ということで、今回はおむすびの話でもするのかと思いきや、意表をついて、休日のランチや、小腹がすいたときのおやつに、たまに気ママに作るテキトーサンドイッチを紹介したいと思います（笑）。今日のサンドイッチは、朝ごはんに欠かせないきゅうり（サラダに入れる）、晩酌のお供に出番が多いトマト（冷やしトマトになる）、そしてわが家の常備食材ちくわとツナを使ってパパパッと作ったもの。きゅうりにツナをのせるか、トマトにちくわをのせるか……。仕上げの段階で一瞬迷って手が止まりましたが、音楽を聴きながら、テキトーに手を動かしているうちにあっという間にできちゃった超簡単なラインナップです。

テキトーではあるけれど、きゅうりとトマトをスライスしたあと、塩をふってしばらくおくのが自分なりのこだわりポイント。こうすると野菜に塩味がほどよくなじんで味がまとまりやすくなる気がするんです、なんとなくですけど。

分量とかあんまり深く考えずに作り始めても、パンではさんでしまえばサマになるのがサンドイッチの素晴らしさ。実は最近、私好みの食パンを売っているパン屋さんを見つけて若干テンションが上がり気味。これを機に、在宅勤務のランチにせっせと作って、テキトーがおいしい、オリジナルサンドイッチのレパートリーをじわじわ増やしたいなと目論んでいます。

野菜の色って、ほんとにきれいだな～と感心しながら、食パンの上にきゅうりとトマトを並べた図。こういう景色が見られるのは、料理を作る人の特権、楽しみの一つだなと思います。
普段、在宅勤務のランチとしてよく作るのはおむすび弁当。梅入りのおむすびに、卵焼きとウインナー、野菜のおかずを組み合わせるのがわが家の定番。このお弁当があると思うと、午前中の仕事がものすごくはかどるのはなぜなんでしょうか（笑）。

オレぺの中の人のうちごはんレシピ

『ちくきゅうサンド
＆ツナトマサンド』

材料（2人分）

食パン（10cm×10cmくらいの小さめサイズ・8枚切り）　4枚
バター
ちくきゅうサンドの具
・ちくわ（太めのぜいたくタイプ）　1本
・きゅうり（長さ8cmくらい・縦に薄切りにしたもの）　8～10枚
塩　粗びき黒こしょう　オリーブオイル
ツナトマサンドの具
・ツナ缶詰（70g入り）　1缶
・トマト（かなり小さめ）　1個
塩　マヨネーズ　粗びき黒こしょう
※サンドイッチにプラスしたのは湘南ゴールドという柑橘。彩りもいいし、味もものすごく気に入っているので添えてみましたけど、サンドイッチの味にはもちろん無関係。なくて大丈夫です。

作り方

食パンはオーブントースターでかるく焼き、片面にバター適宜を塗る。野菜の下ごしらえをする。トマトはへたを取り、薄い輪切りにする。トマトときゅうりを別々に皿に並べ、それぞれに塩ふたつまみくらいをふってしばらくおく。野菜の表面のみずみずしさが増したな～と思ったら、ペーパータオルをのせてやさしく押さえ、水けを取る。
ちくわは縦半分に切り、一口大の斜めそぎ切りにする。ツナは缶汁をきってボールに入れ、マヨネーズ小さじ1強、粗びき黒こしょう少々を加えて混ぜる。
バターを塗った面を上にした食パン2枚に、きゅうり、トマトを並べる。きゅうりにはちくわをのせて、オリーブオイル少々を回しかけ、粗びき黒こしょうをたっぷりめに散らす。トマトにはツナをのせ、粗びき黒こしょうをたっぷりめに散らす。残りのパンをバターを塗った面を下にしてのせ、手でかるく押さえてなじませる。食べやすく切って器に盛る。⇒切り口の様子を想像して、具を並べられたらいいんでしょうけれど、いつもあんまり深く考えずに並べて失敗する派です（汗）。今回は、きゅうりを少しずつ重ねて並べた様子がきれいに見えるようにするにはどうしたら？と、それだけ意識して、並べて切ったんですけど、どんなもんでしょうか……（汗・笑）。

Editor No.01　山田かおり（通称・山先輩）: 大学卒業後、1994年にオレンジページに入社。料理にも編集にもまるで興味がなかったのに、オレンジページ編集部に配属。料理編集者の道を歩み始める。以来ずーっと料理企画を担当。料理編集者でありながら、計量と甘いものが苦手という変わりだね。プライベートではプロレスと酒をこよなく愛し、夫と愛猫1匹、リクガメ夫妻と暮らす。