さまざまなジャンルで活躍している「あの人」にフィーチャー。今、向き合っていることや日々の暮らしなどについて語っていただきます。 インタビューの記事はこちらもチェック
2024.03.29
清水ミチコさんインタビュー「自分にはない魅力を持った人に「なりたい」という強い思いが、ものまねになる」
みずかみ こうし/1999年、福岡県生まれ。2018年、テレビドラマ「中学聖日記」で岡田健史の芸名で俳優デビュー。21年、NHK大河ドラマ「青天を衝け」に出演。22年9月より本名の水上恒司として活動開始。23年、NHK 連続テレビ小説「ブギウギ」でヒロインの最愛の人を演じて話題に。映画「あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。」で第47回日本アカデミー賞優秀主演男優賞受賞。KOSHI MIZUKAMI official website
自分もいつかは散りゆくもの。
人との出会いも、すべては有限。
だからこそ、この時間を大事に、
全力を尽くしていきたい
戦中戦後が舞台の朝ドラや、特攻隊員を演じた映画での活躍が記憶に新しい水上恒司さん。少し前の時代を生きた青年役がなんとも似合います。
「僕の濃さや熱さ、受け継いでいる感性なのだと解釈しています。現代の男の子を演じるほうが僕にとってはむずかしい」。
最新作の舞台は明治時代。時計修理職人からセイコーグループの創業者となった服部金太郎の物語で、西島秀俊さん扮する主人公の青年期を演じます。
「金太郎は実在した人物ですが、きっちり文献を調べて役に落とし込むという作業はしていません。その時代を知る人はもういないのだから、現代の共通認識を踏まえたうえで、役柄のキャラクターを立てることのほうが大事だと思うんです。台本の中の彼の、時計に魅了されていく青年期を自由に演じました」。
金太郎は〈正確な時間〉という概念が浸透していなかった時代にその重要性に気づき、新しい視点で価値観を変えていった人物。
「金太郎にとっての1分と、僕の1分は全然違う。〈時間〉って不思議だなと思います。僕は最近やりたいことがたくさんあって『時間が足りない』と思うのですが、それは金太郎によって〈時間〉の概念が生まれたからなんですよね」。
非凡でスケールが大きく、何事も一番をめざしてきた金太郎。
「彼に比べると僕の大事なもの、救えるものは狭い気がする」と話す水上さん。
「適材適所がある芝居の世界では一番になりたいというのは不要な煩悩なので、全力を尽くすことしか考えていません」。
人との出会いも、目の前の仕事も有限。自分もいつか消えるもの。残らないものだからこそ大切に、全力で向き合いたいといいます。
日本初の腕時計、世界初のクオーツウォッチを発売したセイコーグループの創業者・服部金太郎の波乱の人生を重厚に描くスペシャルドラマ。時代の先を読み、義理・人情・恩義を大切にしながら夢をかなえていった主人公の青年期を演じた水上さん。「いちばん思い入れがあるのは『この針が一つ動いた先は、だれにもわからない』というせりふ。今こんな時代だからこそ意味がある、力のある言葉です」。
(『オレンジページ』2024年4月2日号より)
撮影/キッチンミノル 取材・文/高丸昌子 ヘア&メイク/Rina Kajiwara(HAKU) スタイリング/カワサキ タカフミ
·2024年2月現在の情報です。·商品の価格は、特に記載のない限り消費税込みの価格です。改定される場合もありますので、ご了承ください。
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