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調理室池田 店のテーブル 家のテーブル

新しょうがのさわやかなソースが新鮮!「調理室池田」の薄くて軽やかなステーキのレシピ

2024.06.07

「調理室池田 店のテーブル家のテーブル」第11回は家のテーブルのお話。今回のテーマはステーキ。ステーキ!いい響きですね。私、大好きです。

ステーキ日和は2人の日

いいお店でていねいに焼かれた分厚いお肉を切ってサーブされる[THE STEAK]もいいですけど、どちらかというともっと身近で、自分で焼く薄っぺらいステーキが好み。薄いですからレアもミディアムもなく、あつあつのフライパンでジューッと焼いて大急ぎでベロンと皿に盛りつける。そしてあっという間に食べて、ああおいしかった!と終えるような夕食が最高の理想的なステーキシーンです。

 これを遂行するにはシチュエーションが大切。子どもと2人、もしくは主人と2人など、ステーキを焼くときは2名まで。あつあつを盛りつけてあつあつのまま食べ終えるには何人分も用意できません。フライパンで1回で焼けるのは2人分ですから、とにもかくにも限定2名様なのです。

 くたくたに疲れているときに、支度しなければならない人数がいつもより少ないのは、かなり気が楽なもの。がぜんやる気も出るものです。そして2人ですから少しだけぜいたくする。留守番の2人もお楽しみがなくちゃね、ということでステーキの登場というわけです。

新しょうがのソースとベルギーエシャロット

そういったわけでチャンスがあればステーキを焼くわけですが、ソースもいろいろありまして、赤ワイン、ヴィンコット、しょうゆ、マスタード、ときにはわさびなど。その場で思いついたものを勢いよくフライパンに入れたり皿に添えたりするのですが、とっておきのソースといえば、旬の新しょうがとケッパーを使ったソースです。

新しょうがとにんにく、私の料理にたびたび登場するケッパー、それからレモンにナンプラーと、ステーキとは縁遠い食材に聞こえるかもしれませんが、牛肉の脂を軽くし、後味よくしてくれるものです。
ここでは店でもよく使う食材、ベルギーエシャロットを使いました。玉ねぎよりも小ぶりで、皮をむくとほんのり紫色をしています。らっきょうのような形の「エシャレット」とは別のものです。
これをさっと炒めれば、おいしい甘みと食感、香り、わずかな辛みは薬味の役割を果たしてくれ、取り入れるだけで料理が一段よくなります。普通の玉ねぎでもいいのですが、特に新玉ねぎが主流のこの時期はベルギーエシャロットがおすすめ。というのも新玉ねぎのみずみずしさはもちろんおいしいのですが、みずみずしいゆえに炒めたときもソースが水っぽくなりがちです。私はベルギーエシャロットが手に入らないときは玉ねぎとセロリを半々ずつ合わせて使っています。参考にしてください。
具だくさんのこのソース、肉は厚すぎないほうがからみやすく断然おいしく仕上がります。ステーキというには薄いかもしれませんが、最近私が気に入っている厚さは0.7~1.2㎝。ぜひ手軽な薄いステーキ肉を使ってくださいね。

『牛ステーキと新しょうがのソース』のレシピ

材料(2人分)

薄切り肉(肩ロースなど・ステーキ用・約150 gのもの)……2枚
ベルギーエシャロット(なければ玉ねぎ)……1個
伏見とうがらし…2本
 
〈新しょうがのソース〉
新しょうが……20g
ケッパー……大さじ2
にんにく……1/2かけ
レモン汁……1/2個分
ナンプラー……小さじ1
砂糖……小さじ1
水……大さじ1

オリーブオイル 塩 こしょう


作り方

(1)新しょうがのソースを作る
牛肉は冷蔵庫から出して室温にもどす。新しょうがはせん切りにする。ケッパーは粗いみじん切りにする。にんにくはごくみじん切りにする。ボールに新しょうがのソースの材料をすべて混ぜる。
(2)ベルギーエシャロットを炒める
ベルギーエシャロットは繊維を断つように幅5㎜に切る。フライパンにオリーブオイル大さじ1を中火で熱する。伏見とうがらしを入れ、全体に焼き色がついたら取り出す。ベルギーエシャロットを入れて塩少々をふり、炒める。しんなりとしたらバットなどに取り出す。
(3)牛肉を焼いて仕上げる
牛肉は半分に切り、塩、こしょう各少々をふる。フライパンをさっと拭き、オリーブオイル大さじ1を中火で熱し、牛肉を入れる。こんがりと焼き色がついたら裏返し、さっと焼いたら(1)の新しょうがのソースと(2)のベルギーエシャロットを加えてからめる。器に盛り、伏見とうがらしを添える。 
つけ合わせはもう一つ香りを加えたくて伏見とうがらしをグリルしたものを添えてみましたが、お好みのものでかまいません。初夏のステーキ、さあ、みなさんもチャンスをねらって焼きましょう。
次回は6/21(金)更新。よもやま話拡大版をお届けします!お楽しみに~。

撮影よもやま話

フランス製の白い平皿は価格も手ごろで日常的に大活躍する、洋服でいえばTシャツのような存在。なので、ついつい買い足してしまいます。一見どれも同じに見えるけれど、サイズやフォルム、釉肌に微妙な違いがあって、そのぶん料理にピタリと決まるととびきり気持ちがいいものです。今回はサルグミンヌ窯のプレートを使いました。こちらは1890年から1910年の間に作られたもので釉薬に透明感があってとてもきれいです。リムのエッジがキリリと立ち上がっていて料理の納まりがいいので、今回のようなメインをシンプルに引き立てるにはもってこいのお気に入りの一枚です。そうそう、菓子じゃなくて肉料理なんだよな。 (文/池田講平)

調理室池田
調理室池田
2018年12月に川崎市にある中央卸売市場北部市場内に開店。アンティークショップ・アートギャラリーを兼ねた、市場には珍しいスタイルのカフェ。早朝から働く人がコーヒーを片手に手軽に食べられるようにと作った焼き菓子や、ツナメルト、フリットといった市場で仕入れる新鮮な魚介類を使ったランチが人気。
公式HP 公式インスタグラム 

神奈川県川崎市宮前区水沢1-1-1 川崎市中央卸売市場北部市場 関連棟 45 
営業日/月・火・木・金・土曜
営業時間/7:00~13:30
(ラストオーダーは13:00、土曜日のみ14:00)
ランチタイムは 11:45~ 休みは市場に準ずる(原則、水・日曜と祝日) 
※一般のかたの市場への入場は8時から。来店の際は必ず上記HPかインスタグラムを確認してください。

調理室池田 過去の連載はこちら

料理・文/池田宏実 撮影・スタイリング/池田講平 編集/小林

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