
2017.06.07
そろそろ暑さが本格的になるころ。そんなバテやすい時期にぴったりな野菜をご紹介。
それは……
モロヘイヤ!!
「え? いまさら?」と思うかたも、「食べたことないかも……」と思うかたもいるでしょう。
日本では1980年代に健康野菜として一大ブームになったため、よく知らなくても、なんとなーく体によさそうだなぁ、というイメージはありますよね。独特のねばねばと、シャキシャキとした食感が魅力です。
モロヘイヤは、夏に旬をむかえる緑黄色野菜。シマツナソ、トロロナとも呼ばれます。
歴史をたどると、5000年以上前から、中近東やアフリカで食べられていたそう。特に有名なのがエジプトで、「王様の野菜」という意味のアラビア語「ムルキーヤ」が名前の語源だとか。「病に伏した王様がモロヘイヤを食べたら元気になった」など、諸説伝わっています。
古くから食べられてきたモロヘイヤには、こんな逸話も。一説によると、ある研究者がモロヘイヤの栄養価を調べたところ、あまりの数値の高さに驚き、計測器の故障ではないかと疑ったといいます。
そんなモロヘイヤの特筆すべき栄養素はこの3つ!
[その1] β-カロテン
強い抗酸化作用があり、細胞の老化防止に有効なβ-カロテン。緑黄色野菜に多く含まれますが、モロヘイヤの数値はなんとにんじんの1.5倍!
[その2] カルシウム
野菜のなかではめずらしく、骨を丈夫にするカルシウムが豊富。多いと言われている小松菜でさえ170mgですが、モロヘイヤの含有量は260mgも!
[その3] ムチン
ムチンはねばりの素になっている成分。血糖値の上昇を遅らせたり、コレステロールの排出を促し、生活習慣病の予防に役立ちます。また、胃粘膜を保護してくれるので、胃のトラブルにも効果的。
これらの栄養素をもつモロヘイヤは、毎日こまめに取り入れるのがベスト。おひたしにすると、ふだんの献立に合わせやすいのでおすすめですよ。
ほうれん草のおひたしなどよりも、短めに切るのが独特の「ねばり」を生かすコツ。特徴であるねばねば&シャキシャキが、どちらもほどよく楽しめますよ~!
今年はぜひ、モロヘイヤを上手に取り入れて、夏バテ知らずの体に!
監修/長野美根(医学博士)、料理/落合貴子、撮影/岡本真直、文/編集部・馬場
(『オレンジページ』2017年6月17日号より)
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