知る人ぞ知る名店の「食べるべき逸品」と、普段なかなかお目にかかることのできない「まかない」を前後編の2本立てでお届けするグルメシリーズ。
今回は、料理研究家として活躍中の按田優子さんが手がける「按田餃子」の人気の秘密に迫りに、代々木上原パワー店にうかがいました!
店名からもわかるように、このお店の看板メニューはやはり
餃子。まずはこれを食べなくて始まりません!
4種の水餃子が味わえる、お得すぎる「水餃子定食」

ころんとかわいらしいフォルムが特徴的な按田餃子の水餃子。
ほんのり茶色く色づいた自家製皮に使われているのは、美肌効果や血液浄化に効果があるといわれる全粒ハトムギの粉末です。

皮の中には、ニンニクやニラを使わず、国産の鶏と豚をベースに野菜を組み合わせた餡がたっぷり。
右上から時計回りに
「香菜と胡瓜」、「キャベツと生姜」、
「大根とザーサイ」、
「カレー風味と人参」の4種類あります。

それぞれ単品(各528円/5個)で注文もできますが、全種類を少しずつ食べたい人には
「水餃子定食」(1320円)がおすすめ!
水餃子の全種類各2個(計8個)に、豚そぼろ飯と、海藻湯がついた豪華なセットは、男性でも十分お腹いっぱいになるボリューム感!
器もキュートでテンションが上がります♪
気になるそのお味は……

それでは、茹でたての餃子が冷めないうちに、いただきます!
まずは、餃子をひと口。皮はしっとりツルツル、もっちもち。
4種類がひとつのお皿に盛られるので、どの具にあたるかはお楽しみですが、どれも個性的な味わいなのですぐに「これ!」と分かるはず。

まずあたったのは
「キャベツと生姜」。鶏肉にキャベツの塩漬けがたっぷり入ったあっさり味。隠し味のパプリカパウダーが静かな個性をプラスしています。
一方、
「香菜と胡瓜」は、鶏肉をベースに、パクチーとキュウリの爽やかな風味がベストマッチ。ほんのりココナッツが香るエスニックテイストです。
また、豚肉の旨味と大根の風味、ザーサイの塩味が三位一体となった
「大根とザーサイ」は、シャキシャキ食感が新鮮。これは老若男女みんなが好きなはず!
そして
「カレー風味と人参」は、スパイシーなカレー味とニンジンの優しい甘さがベストマッチ。マイルドなスパイスの香りが鼻から抜ける、ツウ好みの一品です。
どの餃子もしっかりと味がついているのでそのまま食べても十分おいしいですが、卓上のタレを使って味変するのもおすすめですよ♪

餃子のサイドを固めるのは、こちらも個性派なごはんとスープ。
ぷちぷち食感が楽しいハトムギごはんの下にホロホロに煮込まれた豚肉が隠された
「豚そぼろ飯」と……、

磯の風味豊かなさっぱりスープ
「海藻湯(カイソウスープ)
」です。
全体の味のバランスもよく、満足度の高いこと!
キクラゲ愛から生まれた名物メニュー「ラゲー煮込み」も!
「水餃子」と並ぶ名物メニュー「ラゲー煮込み」も必食です。
「ラゲー煮込み」の
「ラゲー」は
「キクラゲ」からきています。キクラゲは血管をしなやかに強くして体質改善を促すスーパーフード。
そんなキクラゲをみんなに食べてほしいという思いから、オーナーの按田さんが生み出したのがこのメニューです。

八角で柔らかく煮た豚肉に、歯ごたえのよいキクラゲと、漢方食材として知られる金針菜(きんしんさい)、玉ねぎをプラス。味付けは塩と醤油のみといいますが、それぞれの素材の味わいがとってもパワフル! ひと口食べると体中に元気がみなぎるのを感じます。
「ラゲー煮込み」は、単品(小528円、大935円)のほか、ハトムギごはんにかけた「ラゲーライス」(1100円、小682円)や、ラゲーライスに茹で青菜と海藻湯がついた「ラゲーライス定食」(1485円)もあるので、お腹の空き具合に合わせて選びましょう。
ゆったり過ごせる代々木上原パワー店はカフェ利用にも最適
ドリンクも按田餃子らしさ全開のユニークなものばかり。
「自家製コーラ」(880円)や
「木耳汁(キクラゲジュース)」(660円)も気になりますが、中でもイチオシは
「ターメリックレモネード」(660円)。
レモンとハチミツたっぷりのレモネードに、ターメリックパウダーをこれでもかと溶かした温かいドリンクは、飲むと体の芯にぽっと火がつくようで、内臓がじんわりと温かくなるのを感じます。飲み切ってもグラスに残ったターメリックにお湯を足してもらえるので、エンドレスに楽しめるのも魅力です。

代々木上原に2店舗と二子玉川にお店を展開する按田餃子。2022年12月にオープンした「代々木上原パワー店」は、「みんなにお店でお腹を満たして元気になって帰ってもらいたい」という想いから名付けられたそう。

他の2店舗はカウンター席がメインなのに対して、代々木上原パワー店はソファ席もあるゆったりとしたレイアウトなので、おひとり様はもちろん5〜6名でも利用できるのも嬉しいポイント。ドリンクだけも大歓迎とのことなので、カフェとして利用するのも◎ですよ♪
この記事を書いたのは……
土屋 朋代
『地球の歩き方』や『ことりっぷ』などの旅行誌を中心に、紙・ウェブ問わずさまざまな媒体の企画や取材、編集、執筆を手がけるフリーランスのライター。インド仕込みのヨガインストラクターだったり、東京 下北沢にある場末酒場のバーテンダーだったりもします。近年のマイブームはサウナ巡り。徹夜で原稿を書き上げた足でサウナに入るとよくととのいます。