
2021.09.12
私たちがふだん食べている食材は、さまざまな環境問題、例えば、魚介類の乱獲や温室効果ガスの排出、食品の過剰生産、大量廃棄などと深い関係があります。オレンジページでは、その解決に貢献することが重要であると考え、パーパス(社会における存在意義)として、「食」を起点に暮らしをつくり、生活者、コミュニティ、地球のよりウェルビーイングな未来をつくるという目標を掲げております。
そんな思いからはじめた私たちのアクションが、ちょうど一年前の9月から社内のキッチンにコンポストを設置して、試作で出る生ごみを資源化する取り組みです。コンポストは生ごみが微生物によって分解されて堆肥になるというもの。生ごみを資源として再生することで、ごみの運搬や焼却にかかるコストやCO2削減でき、SDGs 17の目標の「11 住み続けられるまちづくりを」や「12 つくる責任つかう責任」に貢献します。
ところでみなさんは、食品ロスという言葉は聞いたことがありますか? 農林水産省の推計によると日本の食品廃棄物等は年間2531万トン。そのなかでもまだ食べられるのに捨てられている「食品ロス」は年間600万トンにもなるんです。
食品ロスは大きく分けると、「事業系食品ロス」と「家庭系食品ロス」に分かれるのですが、なんと家庭系食品ロスは、食品ロス全体の46%(276万トン)も!
国民一人当たりの食品ロス量は1日約130g(茶碗約1杯分のご飯の量に相当)。これは、年間1人当たりのお米の消費量(約54kg)に近い量を捨てている計算になるんです。もったいないですよね。。。(資料:平成30年10月1日 総務省人口推計、平成30年度食料需給表)
食品ロスを減らすためには、食べ物を無駄に捨てないようにするのはもちろんのこと、スーパーで買い物をするときに賞味期限の近い商品から買って廃棄を減らしたり、使いきれる量だけ買って腐らせないなど、日々できることがたくさんありそうですね。
そして、残念ながら食べ残してしまったものや、調理の過程で出る野菜くず、茶殻などの生ごみは、水分を多く含んでいるので、廃棄の運搬や焼却の際にCO2を排出します。CO2が出るのは環境にとってよくないこと。さらに、その廃棄のためには費用もかかり、その額はなんと年間で国民一人あたり16400円! 本当にもったいないですよね!
そんな生ごみをコンポストで堆肥にしてハーブや野菜を育てることは、環境への負担を減らしたり、自治体におけるごみ処理経費の削減などに貢献します。
コンポストには家庭で手軽に始められるコンパクトなものもあり、ふだんの生活に取り入れやすいサスティナブルな工夫のひとつ。日々の生ごみの保管に苦労したり、においに悩まされることもなくなるなどのメリットも。まずはコンポストから暮らしに取り入れてみるのもおすすめです。
写真(下)は、スタッフYの自宅のコンポスト。記録をつけて日々の変化を観察して、楽しみながらチャレンジしてます!
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オレンジページサロンWEBでは「コンポスト活動記」をご紹介しています。ぜひご覧ください!
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文/くらしデザイン部
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