新生活を控え、新たな環境の変化への不安もあり「頭の中がぐるぐるして眠れない!」という方も多いのでは。
そんなときは自分の中に潜む〈無意識さん〉になることで、すっと眠りに入れるそう。
「無意識さんの力でぐっすり眠れる本」が大ヒット中の大嶋信頼さんに、無意識さん睡眠の極意をききました。
〈無意識さん〉ってなに? どうして眠れるようになるの?
「人にはもともと〈意識〉と〈無意識〉があります」と大嶋さん。
意識は「ああしよう」と意志をもって行動することで、無意識は呼吸やまばたきのように生命を維持するために意識せずとっている行動のことです。
睡眠も本来は生きる為に無意識に行っているものの、意識が働きすぎるために「考えすぎて眠れない……」という状態に。
〈無意識さん〉にゆだねることで、働きすぎている頭をスイッチオフし、本来持っている自然に眠る力を発揮できるようになるそう。
〈無意識さん〉へスイッチオン! お休み前の簡単メソッド4選
吸ってる、吐いてる……と自分の呼吸を実況中継
ふだん無意識で行っている呼吸。その無意識に寄り添い、「今息を吸っている、今吐いている」と頭の中で実況中継してみます。ポイントは、「息を吸おう、吐こう」と先に考えないこと。息を吸ったら「あ、吸ったな」、吐いたら「吐いてるな」と、淡々と状況を感じ取りましょう。〈無意識さん〉に身をゆだねるイメージで、だんだんとリラックスしてきます。
じんわりおなかが温まるのを想像して

腸は眠りと密接な関係があり、よく眠れる人の腸内温度は高いといわれます。寝る前にぐるぐる思考が止まらなくなったら、いったん意識を頭の中から離し、自分のおなかに注目を。「じんわり腸が温まって眠くなる」……そう想像しているうちに、〈無意識さん〉になって眠りの中へ。腹巻きを巻くなど、物理的に温めるほうがイメージしやすいならそれでもOK。
5秒間肩にぎゅっと力を入れる→パッとリリース!を5回繰り返す
まずは肩に力を入れ、あえて意識的な状態をつくります。それを手放す=〈無意識さん〉にゆだねてみると、体がふっとらくちんに。「意識をずっと働かせているのは大変だし続かないけど、それもこれも〈無意識さん〉がなんとかしてくれる」という状況を疑似的に体感すると、いつの間にか心身ともにリラックス。安心感に包まれ、眠くなってきます。
本がするする、ひとりでに本棚に納まっていくのをイメージ

魔法のつえをひと振りすると、散らかった本がふわりと浮き上がり、本棚に勝手に納まっていく……自分は何もしていないのに、すっきり整頓されていく光景を想像します。散らかった本は、いやなことや不安の象徴。それがしまわれてしまえば、もうぐるぐると考えなくても大丈夫。このイメージこそが意識の働きすぎを抑え、〈無意識さん〉に切り替わるスイッチに。
眠れない時、不安な気持ちに襲われそうになった時はぜひ一度試してみて。頭と心をすーっとほぐしてくれるはずです。
教えてくれたのは……
大嶋信頼(おおしま のぶより)さん
心理カウンセラー。株式会社インサイト・カウンセリング代表。米・アズベリー大学心理学部心理学科卒業。専門クリニック等で長年依存症に対する対応を学んだ後、独立。短期療法のFAP療法を開発し、多くの症例を治療。ベストセラー『「いつも誰かに振り回される」が一瞬で変わる方法』(すばる舎)など多数の著書がある。
(
『オレンジページ』2024年3月17日号より)
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