「ぜいたくはしていないのにお金が貯まらない」「節約しているつもりが、効果を実感できない」……。こんな悩みを抱えている人は、知らないうちに「お金が貯まらない生活」が習慣化しているのかもしれません。そこで、ファイナンシャルプランナー歴25年、セミナーや講演、個人相談などで活躍する黒田尚子さんに、「自然にお金が貯まる買い方習慣」を教えていただきました。
お酒やお菓子は、あえてコンビニで買う

単価でいうと、量販店やネット通販でまとめ買いor大容量で買うほうが安くつきますが、それが当てはまらないのが嗜好品。たとえばビールなら、「たくさんあるからもう1本」とつい飲みすぎてしまいがちです。嗜好品の大量買いは、消費を加速させる結果に。コンビニでその日の分だけ買うほうが、飲みすぎ・食べすぎが防げて、結局はお得。
連休など休暇の予定は直前に立てない

散財しがちなレジャー費は、年単位で予算を立てるのがポイント。「夏休みは旅行に行くから、GWは控えめに」というように予算内でやりくりすればOK。年間計画を立てておけば、早割を利用するなどの節約も可能です。さらに、1回のレジャー費を「使えるお金の8割」に設定すると、使いすぎたとしても、予算の範囲内にはおさまります。
「セール」「お得」「送料無料」は無視

「半額セール」「2つ買えばさらに10%オフ」「あと××××円で送料無料」「期間限定」などの誘い文句につられて、結局余分なお金を支払うことになっていませんか? その商品が本当に必要かどうか冷静に判断することが大事。「ニーズ(必要)」も「ウォンツ(欲しい)」もどちらも満たしていないなら、いくら安くてもムダ買いです。
週に1~2日は「ノーマネーデー」をつくる

お店に立ち寄ると、買うつもりがなくてもついあれこれ買ってしまうもの。お金をまったく使わない「ノーマネーデー」を週に1~2回設けるだけで、出費はずいぶん減らせます。家にあるもので工夫して乗り切りましょう。買い物をする日が限られると、「何を買うか」計画的にならざるをえなくなり、ムダ買いや用のない店に立ち寄る機会も減ります。
健康維持のためのお金は使う

健康でありつづければ、医療費もかからず、長く働くこともできます。黒田さんが試算した結果、健康かそうでないかの収支の差は、最高で5000万円にもなったそう。お金に不安がある人ほど、健康管理はしっかりと。多少費用がかかっても、各種検診は受けるようにしましょう。とくに、身近な歯と目の病気は、治療費や手術代がかさむので、予防を心がけて。
ほかにも、
「キャッシュカードは持ち歩かない。クレジットカードは2枚まで」「現金よりも、キャッシュレス派」「固定費を見直すなら、まず通信費から」といったことも、ムダな支出が自然と減って無理なく貯められるコツと、黒田さんはいいます。
みなさんも、お金の使い方習慣を見直して、〈貯め体質〉をめざしてみてはいかがでしょうか。