
2018.06.24
日々の生活にスマートフォンが欠かせないという人は多いはず。しかし、そんな日常が脳の〈ゆがみ〉につながっていると、長年にわたり脳の研究をしている加藤俊徳先生はいいます。
「脳は〈右脳〉と〈左脳〉に分かれています。右脳は映像を見たり、行動して何かを感じたときに刺激を受けて働くのに対して、左脳は文字を読んだり、考えたりするときに働きます。スマホの小さい画面で文字を読むことが多い日常では、左脳を集中的に使い、脳にゆがみが生じます。それが劣化につながり、もの忘れが増えてくるのです」(加藤先生)
脳の劣化をくい止めるには、右脳を鍛えることが大切! ここでは、加藤先生から教わった3つの右脳強化トレーニング法をご紹介します。
まずは、こちら。
右脳には、物事や言葉など、外部から与えられた情報を理解し、役立てる働きがあります。この部分を強化するには、きき手と反対の手で歯を磨くことが有効です。体の左半身は右脳が支配しているため、右ききの人は、きき手ではない左手を使って歯を上手に磨こうとすることで、右脳が鍛えられます。左ききの人にとっても、右手でうまく磨けないとイライラする、その自分の感情の動きを理解することができるので、右脳への効果的な刺激になります。
続いてのトレーニング法はこちら。
右脳は、言語以外のことを覚えたり、思い出したりすることに関係しています。行動とともに過去の記憶を掘り起こそうとすることで、右脳を効率よく鍛えることができます。そこでおすすめなのが、「パートナーのいいところを書き出してみる」こと。ふだん身近にいる相手には、注意深く観察するという意識が薄れがち。あらためていいところを思い出して書き出すことで、好きになった当時の記憶がよみがえり、さらに「あんなことがあったなあ」と、過去の記憶が掘り起こされ、右脳への刺激につながります。
最後のトレーニング法は、こちら。
右脳には、画像や映像など、言語以外の目で見た情報を集積する役割があります。スマホの文字情報に頼りがちな現代人は、とくに劣化しがちな部分です。ここを鍛えるのにおすすめなのが、ディスカウントストアの「ドン・キホーテに行く」こと。ドン・キホーテは商品をあえて雑多に、きゅっと詰め込んで陳列しているのが特徴です。この店内をひと回りすると、さまざまな色や形の商品が一気に目に飛び込んでくるため、右脳を効果的に刺激します。たまに訪ねてみるといいでしょう。
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これ以外にも、「夕日を眺める」「卒業した学校を訪れる」「ラジオを聴きながら家事をする」といった行動も、右脳を鍛えるのにおすすめ。ぜひ実践してみてください。
スマホがあると、知りたいことをすぐに調べられるので、覚えようとする意識が薄れがち。スマホに頼りすぎず、生活習慣を少し見直すことで、脳の劣化をくい止めましょう!
監修/加藤俊徳 イラスト/フジモト ヒデト 文/編集部・春日
(『オレンジページ』2018年7月2日号より)
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