寒暖差のある春は、心身のプチ不調が出やすい季節。気温や環境の変化についていけず、肩こりや疲れ、気持ちの揺らぎを感じることも。特に漢方養生の考え方だと春は「肝」が高ぶり、イライラや怒りの感情が出やすくなります。
そこで今回は、「寝つき・肩こり・イライラに効く」養生レシピ3品をご紹介。春の味覚を楽しみながら、からだをやさしく整えましょう。
「肝」が乱れやすい春におすすめ食材とは?
デトックスを促す菜の花・春菊・クレソン・セロリなどの香りや苦みのある野菜や、肉類や卵など、肝に不足した「血けつ」(=血液や栄養)を補う食材を積極的にとるようにして。
『たけのこと春菊の和風リゾット』のレシピ【寝つきが悪いときに】

気温が上がっていく春は、上半身に熱がこもって寝つきが悪くなりがち。体に適度な水分を補いながら、余分な熱をさましてくれる食材がおすすめです。消化のいいリゾットにすれば胃腸が休まり、熟睡度アップ。清熱(熱をさます)効果の高い春菊×たけのこのダブル使いで、ほてりを静めて快眠に導きます。
材料(2人分)
たけのこの水煮……100g
春菊……1/4わ(約30g)
米……1合(180ml)
だし汁……2と1/2カップ
粉チーズ……大さじ2
白ワイン(なければ酒)……大さじ1
オリーブオイル
塩
粗びき黒こしょう
作り方
(1)たけのこは穂先と根元に分け、穂先は縦に薄切りに、根元は1cm角に切る。春菊は葉を摘み、茎は太ければ縦半分に切り、それぞれ長さ3cmに切る。
(2)フライパンにオリーブオイル大さじ1を中火で熱し、米を洗わずに入れて1~2分炒める。米が透き通ってきたら、白ワインを加えてさっと炒め、たけのこを加える。だし汁1と1/2カップを注ぎ、混ぜる。ふたをして弱火で10分ほど煮る。
(3)水分が少なくなってきたら、残りのだし汁と春菊を加えて混ぜ、ふたをしてさらに8分ほど煮る。火を止め、塩小さじ1/4、粗びき黒こしょう少々、粉チーズを加えて全体を混ぜる。
『鮭と菜の花のペペロンチーノパスタ』のレシピ【肩こり・首こりに】

寒暖差やストレスなどで筋肉が緊張し、血流や「気」(=エネルギー)が滞ると、こりや痛みを引き 起こします。デトックス効果を促す苦みのある野菜や「血」のめぐりを改善する食材を積極的にとって。
材料(2人分)
ショートパスタ(ペンネなど)……150g
生鮭の切り身……2切れ(約200g)
菜の花……1/2束(約90g)
にんにくのみじん切り……2かけ分
赤唐辛子の小口切り……小さじ1
塩
粗びき黒こしょう
オリーブオイル
作り方
(1)菜の花は長さを半分に切り、茎は太ければ縦半分に切る。鮭は一口大に切り、両面に塩、粗びき黒こしょう各少々をふる。鍋に湯2lを沸かし、塩大さじ2とショートパスタを入れ、袋の表示どおりにゆではじめる。
(2)フライパンにオリーブオイル大さじ1、にんにく、赤唐辛子を中火で熱する。にんにくの香りが立ったら、鮭、菜の花を加えて塩少々をふり、鮭の色が変わるまで1~2分炒める。パスタのゆで汁1/2カップを加え、2~3分炒め煮にする。
(3)ゆで上がったショートパスタを水けをきって加え、粗びき黒こしょう少々をふり、さっと炒め合わせる。
『いちごとクレソンのサラダ』のレシピ【イライラに】

春になると、「肝」が高ぶり、イライラや怒りの感情が出やすくなります。「肝」の働きを助けたり、熱を下げてくれるのは、香りのいい食材や酸味のある食材。香味野菜や果物を積極的にとって「肝」をいたわるようにして。
材料(2人分)
いちご……6個
クレソン……1束(約50g)
マッシュルーム……3個
〈ドレッシング〉
酢……大さじ1
オリーブオイル……大さじ1
塩……小さじ1/4
はちみつ……小さじ1/2
こしょう……少々
作り方
(1)いちごはへたを取って縦4等分に切る。マッシュルームは石づきがあれば取り、薄切りにする。クレソンは長さ4~5cmに切る。
(2)ボールにドレッシングの材料を入れて混ぜ、(1)を加えてあえる。
季節の不調には、旬の野菜を積極的に取り入れるのがポイント。どれも見た目に華やかで、おもてなしにもぴったりです。
ぜひ春の養生レシピを取り入れて、おいしく心地よい季節を過ごしてくださいね。