藤浦 小花さん
(宮城県・宮城県仙台市立山田中学校)
私の祖母は北海道に住んでおり、なかなか会うことができません。宮城に遊びに来ても、出かけるのではなく、ずっと家でおいしいごはんを作ってくれます。なので私は祖母がゆっくり座ってごはんを食べているところを見たことがありません。そこでたまには私が料理をし、祖母にゆっくり食べてほしいという思いをこめてこの料理を考えました。仙台の郷土料理である「仙台あおば餃子」にリラックス効果のあるナッツをすりつぶして入れ、アレンジ。ヘルシーでやさしい味の餃子ができました。
仙台の郷土料理である「仙台あおば餃子」は仙台の特産品でもある雪菜を皮に練り込んだもの。このレシピは、皮も一から作っています。皮から作ることでもっちりとした食感になり、とてもおいしくなります。また、あおば餃子にアレンジを加え、リラックス効果のあるナッツを使ったところもポイント。祖母が食べられるように、砕いて入れました。
秦 隆太朗さん
(福岡県・福岡市立西福岡中学校)
料理の発案は、亡くなったひいおじいちゃんが作ってくれたから揚げ。昔、ひいおじいちゃんの家に遊びに行った際に、ひいおじいちゃんがから揚げに謎のびん詰のたれや、たこ焼きソースをかけて食べさせてくれて、「いつもと違うけど、なんだかすごくおいしい」と感じたのを思い出して、このレシピを思いつきました。「死んだひいじいちゃんとの数少ない思い出を大事にしたい」という思いと、「最近肥満ぎみで悩んでいる母に対して助けてあげたい」という思いを〈こめ〉て、ヘルシーな〈こめ(米)粉〉を使ったその名も「こめから」にしました。
鶏肉は塩水につけることで、味が抜けたり、揚げたときに熱で肉が堅くなるのを防いでいます。肉を調味料に漬ける際、しょうゆがしみ込みすぎるとたんぱく質が固まり、肉が堅くなるので、ほどよい味つけにしているところもポイント。さらにころもをつきやすくするため、肉の汁けを取りすぎないようにもしています。揚げる際は、肉を油に入れると油の温度が下がるので、高めの温度から揚げはじめ、小さいものから引き上げることによって焦げつきを抑えています。カラッと揚がるよう、二度揚げに。また余熱で鶏肉に火が入るよう、二度揚げする前に数分おいています。ころもには米粉を使ってサクッと仕上げています。
内田 椛さん
(熊本県・嘉島町立嘉島中学校)
私たちのために毎日仕事や家事を頑張ってくれている母。そんな母は、ソフトボールも頑張っています。すべてに全力投球のため、疲れていることもあります。私が大人になったら、いっしょのチームでプレイするのを楽しみにしているので、それまで元気に頑張ってもらいたくて、考えたメニューです。スポーツ後にも食べやすいよう、ハンバーグにおからを使うことで、たんぱく質もしっかりとれます。「からし蓮根」は疲労回復やむくみの解消をしてくれる食材。スポーツをする母にぜひ食べてもらいたいと思いました。
いちばんのポイントは、母の好物の「ナン」を使うこと。ナンをバーガーのバンズにするために、形を工夫しました。ナンで具材を巻くことではみ出さず、食べやすく仕上げています。熊本名物の「からし蓮根」を使った理由は、マスタード代わりになることと、食感がシャキシャキしていること、栄養価が高いことから。れんこんに合うようにハンバーグは鶏ひき肉を選び、おからを混ぜ込みました。ソースはナンに合うよう、カレー味に。ハンバーグはオーブントースターで焼くことで、余分な脂が落ちてヘルシーな仕上がりになります。ガス台もあくので、他の作業ができて一石二鳥!
津野 可奈己さん
(愛知県・椙山女学園高等学校)
去年の夏に病気をし、あまり食べられなくなってしまった祖父。食べられるものの量や、種類がとても少なくなってしまいました。さらに今年の厳しい夏の暑さも加わり、祖父の食事量はさらに減少。病気になってからは、母が料理を作り祖父に届けていますが、なかなか量が食べられず困っていました。そこで今回は、少しでも祖父に元気になってもらいたいという思いをこめて、一品でより多くの栄養を摂取することができ、食べやすく元気になってもらえるようにとレシピを考えました。
祖父はかむ力が衰えてきているので、鶏ひき肉に長いもをすって入れ、火を通したときに、堅くならずふんわり仕上がるようにしました。本当はお餅で包むことによってうまみが凝縮されておいしいのですが、のどに詰まってしまうと危険なので、白玉粉に豆腐を混ぜたもので代替え。こうすることで粘りけが軽減されて、安全に食べることができます。豆腐を混ぜることで、時間がたっても堅くならないのもポイントです。だし汁にとろみをつけることで、白玉によくからみ、味がなじむように仕上げています。
髙澤 悠希さん
(大阪府・大阪府立茨木高等学校)
この料理は昨年お世話になった生物の先生のために作りました。中学校のころに発酵をテーマにした漫画『もやしもん』を読み、微生物に興味を持ってはいたものの、暗記が苦手で、生物学の道へ進もうとは思っていませんでした。しかし、先生の楽しい授業を受けるうちに、無限の可能性を持つ「発酵」の研究者になりたいと思うようになりました。まだ、この思いを伝えられていないので、「発酵」づくしの料理でさりげなく感謝の気持ちを伝えたいです。また、忙しそうな先生に、ひと口で食べられ、元気の出る彩り豊かな料理を作ろうと思いました。食べたら笑顔がこぼれるようなレシピをじっくり考えました。
先生は、お肉を食べるとしんどくなってしまうとのことなので、魚がメインの手まりずしにしました。私の愛する発酵食品(奈良漬け、クリームチーズ、みそ、甘酒、塩麹、かつお節)をふんだんに使っています。「甘酒」と「甘えび」など、斬新な組み合わせを模索。また、夏バテ防止のため、きゅうりと梅干しを使いました。さらに私の住む高槻市の特産品・畑中農園の「原いっぱいあま酒」や、清水屋の服部越瓜を使った「清水屋のなら漬」、「寒天」、そして中学在学時からかかわり、今も園芸部員としてお世話している「高つきレモン」をすしのねた、ジュレ、たれに活用しました。今年の夏はとても暑かったので、火を使わないで作れるように工夫しました。
角田 悠眞さん
(徳島県・徳島市立高校学校)
私の祖父母は、二人とも、大のちくわ好きです。ですが、いつもちくわを食べるときはそのままか、しょうゆなどをつける程度。そこで、ふだんから食べているちくわから、フランス料理らしい重厚な味や香りを感じてほしいと思い、この料理を考えました。また祖母は、骨粗鬆症を患っているので、カルシウムの豊富なつるむらさきを使ったソースを考案しました。
私の住む小松島市の特産品である竹ちくわをイメージして料理を組み立てました。フランス料理らしくバターやオリーブオイルを使用しつつ、お年寄りでも食べきれるように少し苦みのあるソースにしたり、大葉やすだちのさわやかな香りをたしたりするなどの工夫を凝らしました。また、大葉やつるむらさきは、葉と茎両方を使いきれるようにしました。
中学生の部、高校生の部、それぞれから
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