





リンゴ病ってどんな病気?
ほおに赤い発疹が出ることから「リンゴ病」と呼ばれる病気の正式名称は「伝染性紅斑」。子どもを中心にみられる感染症です。2024年は2018年以来の流行となり、警報レベルを超えた地域もありました。患者数は徐々に減ってきているものの、引き続き注意したほうがよいでしょう。リンゴ病は、まず風邪の症状がみられることが多く、その後両ほおや手足、体に赤い発疹が出てきます。発疹が現れたときには感染力はほぼなくなっていて、基本的には合併症を起こすことなく自然に回復します。
妊娠中のかたはとくに注意
大人が感染すると、関節炎や頭痛など、さまざまな症状があらわれることがあるリンゴ病。とくに、過去に感染したことのない女性が妊娠中に感染した場合、胎児にも感染し、胎児水腫等の重篤な状態や、流産になるリスクがあります。妊娠中あるいは妊娠の可能性がある女性は、リンゴ病患者やかぜ症状のある人との接触をできるだけ避けましょう。保育園等で流行している場合には、送り迎えを控える等の注意も大切です。妊娠中でなくとも、自分や家族が感染した場合、まわりに妊娠中の方がいないか、気にかけるようにしてください。<栄養メモ>りんごを赤くするアントシアニンの秘密
ところで、りんごの皮の赤色のもとになる「アントシアニン」って何だか知っていますか? 果実や花に含まれることの多い色素で、ポリフェノールの一種。ブルーベリーやなす、紫キャベツなど、紫色の食材にもアントシアニンを多く含むものがあります。アントシアニンは視力を維持する効果などが期待され、健康に役立つ機能性物質として注目されています。赤く熟したりんごを皮ごと食べると、アントシアニンの栄養もしっかりとることができますよ。

監修/工藤紀子
小児科医・医学博士、保育士。 順天堂大学医学部卒業、同大学大学院 小児科思春期科博士課程修了。栄養と子どもの発達に関連する研究で博士号を取得。 現在2児の母。アメリカにて子育てを経験。「育児は楽に楽しく安全に」をモットーに、年間のべ1万人の子どもを診察しながら、子育て中の家族に向けて育児のアドバイスを行っている。 https://noriko-kudo.com/

作/(キモト)
准看護師免許を持つ漫画家。「子どもたちに健康と元気を届けたい」という思いで、子どもがかかりやすい病気や、体のことについてユーモラスなキャラクターで紹介している。「親子で一緒に学んで、病気に負けない強い体づくりを日頃から心がけてほしい」。
公式サイト:「なおせ!トリートマン」
X:https://twitter.com/136teatman
